美肌を取り戻す!くすみの原因と6つの改善法

日本は「色の白いは七難隠す」ということわざがあるほど、美白に良いイメージを持つ国です。
※「色白の女性は、少しぐらい醜い点があっても、目立たない。」という意味
そんな美白意識の強い日本人にも、様々な要因によって「くすみ」が出来てしまいます。
今回は肌のトラブルの中でも外見に大きな影響を与える「くすみ」の特徴、原因、治し方など詳しく解説させて頂きます。
正しい治し方を知り、美しい肌を取り戻しましょう!
くすみとは?
くすみとは、肌が暗くくすんで見える状態を表します。
放置してしまうと、以下の外見的デメリットに繋がります。
- 肌の柔軟性が失われ、表情のメリハリが無くなる
- 肌が暗く見える為、第一印象が暗くなってしまう
- 実年齢より老けて見られる
くすみとシミの違い
くすみは様々な要因から広範囲にわたって肌の色が暗くくすむ状態を表しますが、シミは紫外線のダメージにより局所的にメラニン色素が沈着した状態を表します。
広い範囲の着色はくすみ、狭い範囲(局所的)はシミと簡単に覚えておくと良いでしょう。
知っておきたい6種類のくすみ

こちらでは、くすみの種類を詳しく紹介したいと思います。
くすみには大きく分けて6つの種類があるので、あなたのくすみがどこに当てはまるのか見てみましょう。
メラニンによるくすみ
メラニンくすみは、体の色素である「メラニン」によって着色してしまったくすみの名称です。
人間の肌は、紫外線(日光など)から体を守る為に防御反応としてメラニンを生成します。
メラニンが増えれば増える程、肌の色は褐色~黒色に近づきます。いわゆる日焼けですね。
日焼けによって黒くなった肌も、本来であれば肌のターンオーバー(肌の生まれ変わりのようなもの)によってメラニンが古い角質と共に体外へ排出され元の肌の色に戻ります。
しかし、強い紫外線や摩擦の影響によって肌にメラニンが蓄積されると「メラニンくすみ」になる事があります。
日焼けしやすい人に多いくすみであり、逆に日焼け出来ない人には少ないくすみです。
糖化黄ぐすみ
糖化黄ぐすみは、体内の糖質がタンパク質にくっつくことで発生するくすみです。
糖化とは、余分な糖質によって肌の成分(タンパク質やコラーゲン)が焦げることを表します。
焼く前の白いふわふわのパンが、焼いた後には固く焦げている場面を想像して下さい。
パンはトースターの熱によって糖化したことによって焦げます。
体温によって体内の糖質が肌の成分を糖化させることにより、トーストと同じ現象が起き、肌の透明感を損なう「黄色いくすみ」が完成します。
カルボニル化黄ぐすみ
カルボニル化黄ぐすみは、紫外線によって皮脂が酸化したもの(過酸化脂質)とタンパク質が結合する事で発生するくすみです。
糖化による黄ぐすみよりも、色が濃い事が特徴です。
カルボニル化黄ぐすみは、40代以降の人に現れやすいとされています。
乾燥くすみ
乾燥くすみは、冬場などの乾燥しやすい時期によく見られるくすみです。
乾燥した肌は、肌の内部の水分が蒸発しないように角質層を重ねることで水分を守ろうとします。
重なった角質層は、本来であればターンオーバーによって剥がれ落ちるのですが、稀に剥がれ落ちずに肌に定着してしまう事があります。
そうすると、肌のメラニンの色が濃く現れ、灰色のくすみになる事があります。これが乾燥くすみです。
重なった老化角質くすみ
老化角質くすみは、本来はターンオーバーにより剥がれ落ちるはずの老化角質が剥がれずに表皮に蓄積されることで出来るくすみです。
老化角質にもメラニンは含まれているので、乾燥くすみと同様に灰色っぽいくすみが現れます。
肌の表面が硬く感じることが特徴です。
血行不良が原因のくすみ
血行不良のくすみは、血液の色が肌に現れることが特徴です。
血行不良により静脈血(赤黒い血液)の流れが滞ると、血液の色が肌に透け青黒い肌に見えます。
特に目の周りは皮膚が薄い為、血行不良によるくすみが目立ちますね。
寝不足の翌日などに現れることで有名な「クマ」は、血行不良が原因のくすみの一種なのです。
青黒いくすみ以外にも、血行不良により血液に酸素が足りていないと「鮮やかな赤色」から「暗い赤紫色」の血液になってしまうため、肌全体が暗い印象になる事があります。
(血液中のヘモグロビンは酸素によって鮮やかな赤色になる事が関係しています。)
6つのくすみの治し方

ここからは、それぞれのくすみの治し方を紹介したいと思います。
様々な治し方を紹介しているので、自分に合うと思った方法を試してみましょう。
メラニンくすみの治し方
蓄積されたメラニンはすぐに消える物ではありません。
メラニンくすみを治すには、今以上にメラニンが増えないように紫外線を防ぎながらターンオーバーを促進させる必要があります。

肌に紫外線を浴びると、皮下のメラニンが増えてしまいますので、季節問わず外に出る機会がある時には日焼け止めを塗り、紫外線から身を守りましょう。
目に紫外線を浴びた場合にも肌のメラニンが増えると言われているので、サングラスやUVカットが出来るものを装着しましょう。
くすみを消そうと「あかすり」でゴシゴシと擦る、化粧水をしみ込ませる際にパチパチと肌を叩いてしまうと、摩擦や刺激によりメラニンが生成されやすくなってしまいます。
メラニンくすみを消すためにも、肌への刺激は極力減らしてください。
肌に余分な皮脂が溜まっていると、皮脂ヤケと呼ばれるメラニンくすみの原因になります。
以下の正しい洗顔法で洗顔をしてみてください。
- 手を洗って、手の雑菌を減らす
- 洗顔料をしっかりと泡立てる
- 皮脂が多いおでこや鼻から洗う
- 1分ほど経過したら30度前後のぬるま湯ですすぐ
- 清潔なタオルでポンポンと肌の水分を吸い取る
- 保湿液を使って、保湿を行う
糖化黄ぐすみの治し方
糖化黄ぐすみを治すためには、食事を見直す事が有効です。
短期で治るものではありませんが、徐々にくすみが落ち着きます。
炭水化物(お米やパン等)を先に摂取すると、糖質が急上昇する可能性があります。
炭水化物を食べる順番を後に回すことで、血糖値が急上昇を防げます。
最初は慣れないかもしれませんが炭水化物の摂取を食事の後半に移してみましょう。
お肉→野菜→白米
サラダ→お魚→パン
食後に血糖値が上昇するのは当たり前の事です。
しかし、糖質が多い食事をした後には急激に血糖値が上昇し糖質が体内に蓄積されてしまいます。
食生活の中で、こちらで紹介する糖質の多い食べ物を食べすぎないように注意しましょう。
- サツマイモ
- ケーキ
- チョコレート
- 白米
- パン
カルボニル化黄ぐすみの治し方
カルボニル化黄ぐすみは糖化黄ぐすみと同じように食生活の改善により、治すことが出来ます。
【食事に使われている油を変えてみよう】
コーン油やひまわり油、サラダ油、菜種油は揚げ物などで過剰に摂取してしまうとくすみの原因となります。
酸化しにくいココナッツオイルや、オリーブオイル等に置き換える事でカルボニル化黄ぐすみを予防出来ます。
カルボニル化黄ぐすみは皮脂の酸化が原因のくすみなので、抗酸化力のある食べ物を積極的に食べることで、くすみを予防出来ます。
【抗酸化力のある食べ物】- アボカド
- トマト
- バナナ
- ニンジン
乾燥くすみの治し方
乾燥くすみは、肌が十分に潤った状態を維持する事で改善出来ます。
正しい洗顔は基本として、洗顔後の保湿が改善の肝になります。
セラミドが配合された保湿液は、他の保湿液に比べ水分を維持する働きが強いため、乾燥くすみの改善に非常に役立ちます。
以下の化粧水、美容液にも配合されているので気になった方はチェックしてみましょう!
open_in_new参考:キュレル 潤浸保湿フェイスクリーム
open_in_new参考:セラコラ保湿クリーム
重なった老化角質くすみの治し方
老化角質くすみは肌の上に重なった不要な角質を減らす事で改善出来ます。
クレンジングや、ピーリングを行うなど方法は様々ですので、「やりたいな」と思った方法で角質を減らしましょう。
洗顔と同じ要領でクレンジングを行います。
正しいクレンジング法は、以下の手順を参考にしてください。
- 手を洗って、手の雑菌を減らす
- クレンジング料を使って顔になじませる(使用量を守る事)
- 30度前後のお湯で丁寧にすすぐ
- 清潔なタオルでポンポンと肌の水分を吸い取る
- 保湿液を使って、保湿を行う
ピーリングとは、英語で「剥ぎ取る」を意味する「peel」からきた言葉です。
スキンケアにおいては、古い角質を取り除き、ターンオーバーを正常にするという意味が適切です。
古い角質を取り除くという点において、ピーリングは老化角質くすみに非常に有効です。
より効果的なくすみ治療を行いたい方はピーリングに最適な医薬品を購入しましょう。
血行不良が原因のくすみの治し方
血行不良が原因のくすみは、顔を暖め血流の流れを良くすることが大切です。
血行を促進する以下の方法でくすみの改善が期待出来ます。
温かい蒸しタオルを使って肌を温める方法になります。
※蒸しタオルは濡らしたタオルを電子レンジ(500Wか600W)で1分温めれば完成!
- 蒸しタオルを電子レンジで温める
- 心地良いと思える温度まで冷ます
- 蒸しタオルを2、3分ほど肌に優しく当てる
蒸しタオルを使って顔を温めることで、肌の血行を促進させくすみの改善が期待できます。
蒸しタオルの温かさによって肌を和らげ毛穴を拡張することが出来るので、洗顔前に行うことで余分な皮脂や汚れを落としやすくなります。
半身浴で得られる血行促進効果により血行不良くすみの改善が期待出来ます。
- 入浴前にコップ一杯の水を飲む
- 湯船の蓋を開けるなどして浴室を温めておく
- 38度前後のお湯を心臓よりも下まで貯める
- 20分から30分たっぷりと入浴する
半身浴を行うと血行促進により、たっぷりと汗をかくことが出来るのでこまめな水分補給を心がけましょう。
半身浴中には上半身が冷えないように乾いたタオルをかけるなどして保温して下さい。
病院やエステで治療を行う選択肢もあります
くすみを治すための選択肢として、病院やエステでの治療も視野に入れておきましょう。
様々な方法が用意されているので、お近くの病院やエステに相談へ向かうのも良いかもしれません。
イオン導入
肌に浸透しやすいビタミンC誘導体を微弱な電気を流しながら肌に浸透させる方法になります。
施術時間は10分から15分と短いながらも、ビタミンCによるメラニン合成の抑制作用によりくすみの改善効果が期待できます。
イオン導入は週に1、2回の実施が薦められており、イオン導入開始から1ヵ月ほどで肌のくすみが改善出来ると言われています。
イオン導入1回あたりの相場が5000~8000円です。
週に2回の通院で1ヵ月通った場合には、40000~64000円の出費が見込まれます。
イオン導入の費用が高いと感じる方は、ビタミンCを簡単に摂取出来るマルチビタミンサプリメントを使ってみましょう。

ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、薬剤を肌に塗布し皮膚を薄く剥がす美容法になります。
グリコール酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸など様々な薬剤の種類がありますが、日本人の肌と相性の良いという理由からグリコール酸を使っている病院、クリニックが多いです。
1回あたりの相場は面積によって変動しますが、5000~10000円です。
皮膚科でケミカルピーリングを行うと保険が適用されることがあるので、通える範囲に皮膚科がある人は一度相談してみましょう。
レーザートーニング
肝斑治療専用レーザーを使ったレーザートーニングで皮膚の深層まで治療出来ます。
くすみの原因であるメラニンを除去することで、高い確率でくすみを解消出来ます。
低出力でじっくりと施術を行う病院、クリニックが多いので短期でくすみを解消したい人には向かないかもしれません。
一般的にレーザー治療にかかる費用は15000~30000円ほどです。
ビタミン剤などの内服薬を併用する医院が多いので、実際にはもう少し割高になると思われます。
くすみ治療にレチンAクリームを使おう
レチンAクリームはシミやそばかすの治療に使われる医薬品です。
肌の新陳代謝を促すトレチノインという成分が配合されており、スキンケアに役立ちます。
メラニン、老化角質、乾燥などの古い表皮を減らし、ターンオーバーを促進させることでくすみの改善に繋がります。
病院のケミカルピーリング費用が高いと感じる人や、通院が面倒だと感じる人はレチンAクリームを使ってセルフケミカルピーリングに挑戦してみましょう。
カルボニル化、糖化による黄ぐすみにも効果があると言われていますが、黄ぐすみの原因となる脂質と糖質の過剰摂取を改善しないと再発を繰り返す恐れがあります。
黄ぐすみの改善に使用する際には、原因を改善してから使用を開始すると良いでしょう。

安くケミカルピーリングを行いたい人向けに、レチンAクリームのジェネリック医薬品も販売されています。
成分は変わらず値段が安いので費用を抑えたい人に向いています。

くすみの改善法は様々。自分にあった改善法を
今回は肌の悩み「くすみ」について紹介させて頂きました。
くすみには様々な種類があり、それぞれに原因があります。
一概に「この方法で治る!」と言うことは出来ない肌のトラブルなので、原因をしっかりと受け止め自分のくすみにあった治療法を行いましょう。