薬剤師が教えるピーリングの2つの注意点と正しい行い方

薬剤師が教えるピーリングの2つの注意点と正しい行い方

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ピーリングは肌を美しく保つために必要なスキンケアですが、方法を間違えてしまうと肌を綺麗にするどころかボロボロにしてしまいます。
今回はピーリングの2つの注意点を紹介したのち、正しいピーリング法について紹介したいと思います。
薬剤師がおすすめするピーリング剤についても紹介していますので、ご参考にしてください。

ピーリングとは

ピーリングとは英語の「peel(皮をむく)」に由来する言葉です。
お肌のピーリングとは皮を剥くのではなく、表面の古くなった角質を除去することを意味します。
皮膚の表面の角質は、通常であれば自然にはがれ落ちていくため、人工的に除去する必要はありません。

しかし、新陳代謝機能が悪化している人ではお肌のターンオーバーにも不調が生じてしまい、古い角質がいつまでもお肌の表面にたまってしまうことがあります。
すると肌のバリア機能が障害され、乾燥や炎症が起こりやすくなります。
ニキビやシミの原因にもなるため、美容面でも大きなマイナスとなってしまいます。

このような状態を改善する為には、ピーリング作用のある化粧水や薬液などをお肌に塗布して、半強制的に角質を引き剥がす必要があります。
本格的なピーリングを行うためには専用のクリニックを受診する必要がありますが、市販のピーリング剤を用いてピーリングを行うことも出来ます。

原理(薬理)の解説と正しい使用法

ピーリングには、以下の2タイプがあります。

  • 市販のピーリングジェルを使う簡易タイプ
  • クリニックで薬液やレーザーを使って行う本格タイプ

市販のピーリングジェルの多くにはAHAと呼ばれる成分が含まれています。
AHA(アルファヒドロキシ酸)は果物から抽出される成分の為、フルーツ酸と呼ばれます。
AHAはお肌の角質同士の接着量を緩めて解きほぐし、剥がれやすくする作用があります。
これによって角質層の機能を改善し、お肌のターンオーバーを促進します。

AHAにはシミやくすみの原因となるメラニンの生成量を減らし、ニキビの元となる毛穴のつまりを防止する作用もあります。
洗顔後にタオルなどで水分をふき取った後に、適量のピーリングジェルを顔全体に指で塗り広げた後にぬるま湯ですすぎ落とす方法が一般的です。

クリニックで行うピーリングは、AHAに加えてBHA(ベータヒドロキシ酸)を用いたり、レーザーを照射して物理的に角質を取り除くレーザーピーリングを用いることもあります。
クリニックで行うピーリングは効果が強く、医師の監督下で行う為、安全性も高くなります。
市販のピーリングジェルの効果に満足出来ない方や敏感肌の方などはクリニックを受診するのが一般的です。

ピーリングの2つの注意点、当てはまる人はジェルを使わないで!

医師が止める画像

家庭でピーリングを行う際に便利なピーリングジェルですが、全ての人に対してお勧めできるという訳ではありません。
例えば以下のような方は使用を避けるか、または使用に際して細心の注意を払う必要があります。

乾燥肌・敏感肌の人

乾燥肌の方は皮膚のバリア機能が低下している為、様々な刺激に対し敏感な状態となっています。
こうした方がピーリングを行うと皮膚表面のバリア層がはがされてしまい、弱った皮膚が刺激に強く反応して炎症を起こしてしまう可能性が高くなります。
キレイなお肌が手に入るどころか肌のトラブルが発生するという最悪の結果に繋がってしまいます。

乾燥肌・敏感肌の方はピーリング剤よりもプラセンタなどの保湿成分を使ったスキンケアが向いています。
ヒトの胎盤より採取されたプラセンタであれば、人間の肌との親和性が非常に高いので肌が弱い人でも安心してご利用頂けます。

プラセントレックスジェル(ヒトプラセンタ)
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お肌のターンオーバーが早い人

普段からあかすりなどで肌を擦っている人は、一般の人よりも肌のターンオーバー(生まれ変わり)が早くなっています。
お肌のターンオーバーが早い人は角質がはがれ落ちやすい状態になっているので、ピーリングを行ってしまうと未熟な角質やそれほど古くなっていない角質までもが剥がされてしまい、お肌の表面の保護作用や保湿作用が著しく低下してしまいます。
ピーリングは原則として新陳代謝が悪い人向けになりますのでご注意ください。

薬剤師がオススメする市販のピーリング剤

ドラッグストアのイメージ画像 『ナチュラルアクアジェルCure 250g』 open_in_newナチュラルアクアジェルCure 250g

Cureは成分の91%が水で作られていることからお分かりいただけるようにお肌に大変優しいピーリングジェルです。
酸化防止作用をもつ活性化水素水がお肌の表面にたまった角質成分を滑らかに取り除きます。
無香料・無着色で防腐剤フリーのため敏感肌の方でも比較的安心してお使いいただくことのできる商品です。

『ロゼット ゴマージュ 120g』 open_in_newロゼット ゴマージュ 120g

乳酸、リンゴ酸、フルーツ酸などの働きによって古い角質を取り除き、つるつるのお肌をもたらします。
ソフトなジェルタイプでお肌への負担も少なく、お顔以外にもひじ・ひざ・かかとなどにも用いることができます。
フローラルフルーティの心地よい香りにはリラックス効果も期待でき、お値段も大変お買い得なことから人気の商品となっています。

『明色化粧品 DETクリア ブライト&ピール ピーリングジェリー 180mL』 open_in_new明色化粧品 DETクリア ブライト&ピール ピーリングジェリー 180mL

豊富なフルーツ酸を含んだピーリングジェルによりお肌の老廃物をポロポロとこそぎ落とします。
メラニンを含む角質成分を取り除き、小鼻やあご黒ずみを解消します。
さわやかなミックスフルーツの香りが心地よい使用感をもたらし、カラフルで高級感あふれるデザインも人気の秘訣となっています。

クリニックで使用されるピーリング剤まとめ

処方箋薬局のイメージ画像

クリニックで用いられるピーリング剤は、クリニックごとに成分の種類や量を調節しているオリジナル製品が多いですが、通常は以下のような成分が配合されています。

『グリコール酸』

クリニックで行うケミカルピーリングで最も一般的に使用されている成分です。
毛穴周辺に溜まった角質を溶かし、毛穴のつまりを解消します。
また、お肌のターンオーバーを正常化し、余分な角質を剥がし、お肌のくすみを解消します。

『サリチル酸マクロゴール』

サリチル酸マクロゴールは従来のサリチル酸ピーリング剤を改良したもので、成分が皮膚表面のみに作用し、皮膚の奥深くや血管に浸透するのを防ぐことで副作用を極力抑えたタイプのピーリング剤です。
お肌のターンオーバーを促進して余分な角質を取り除き、ニキビ跡、シミ、色素沈着、毛穴の黒ずみなどを改善します。

『トリクロロ酢酸』

トリクロロ酢酸はケミカルピーリングの中で最も強力な作用をもつと言われています。
刺激が強い分作用も強く、皮膚の表面だけでなく、皮膚の奥深く(真皮)にまで働きかけ、コラーゲンの産生を促進するなどしてお肌の再生をサポートします。

『ハイドロキノン』

コーヒーや苺などに含まれる天然由来の酸化防止剤です。
シミの予防だけでなく、既に出来てしまっているシミの減少効果も期待出来ます。
ハイドロキノンを使ったクリームはこちらから購入出来ます。

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『トレチノイン』

シミやそばかす等の肌のトラブルを改善する成分です。
肌の代謝を促す働きがある為、古い角質を剥がし新しい皮膚の生成を促す効果が期待出来ます。
トレチノインを使ったクリームはこちらから購入出来ます。

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ピーリングには反対意見もある

市販のピーリングジェルについてはその効果に対して否定的な意見が挙げらることがあります。

角質が除去されているように見えるだけ

ピーリングジェルをお肌に付けるとポロポロとしたカスが浮き出て、いかにも古い角質が除去されているかのような印象を受けますが実はポロポロとしたカスは、ジェルに含まれるカルボマーと呼ばれる成分であり、角質が取れているよう見えるだけなのです。

界面活性作用による肌のダメージ

また、ピーリングジェルにはお肌をツルツルにする効果はあるものの、その効果は強力な界面活性作用によってもたらされており、お肌に強い刺激を与えることで炎症の原因になるとも言われています。

ピーリング前の事前準備をしっかりと行う

使用に際してはご自身のお肌の状態をよく観察しながら最適な商品を見極める必要があるでしょう。
また、敏感肌の方やアレルギー体質の方については安易に市販品に頼らずに皮膚科医などに相談しながらピーリングを実施することをお勧めします。
今回紹介させて頂いたような、医薬品指定されているピーリング剤を自己責任で使う場合には、パッチテストを行い安全性を確認しましょう。

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